「愚か者」でなければ到達できない「世界」への旅路
こんにちは、横浜天王町タロットのお店Terraの真田 大地です。今回はこのカードについて個人的な見解等を自由に述べさせてもらおうかなと思います。

このカード、見たことありますか?
これこそ、タロットカードの一番最初のカード「0」。始まり未満のカードです。
私が占術で扱うのは、このライダーウェイト版のタロットですので、カードには「0」のナンバーが与えられています。
このウェイト版とか誰々版、みたいのもいつか説明するときが来るのでしょうか。果たしていつになるやら。
もはや説明不要の大アルカナですが、書籍や文献によって大アルカナの最初にいたり最後にいたりと割と神出鬼没なこのお方。トランプのジョーカーの原型がこれだという説もあったりします。
キーワードは「自由」
なんて素晴らしいカードなのでしょうか。
これからタロットや占いに触れる全ての夢見る者たちのために、このカードは語ってくれています。
故に私が勝手に適当なことを書いても許されます。
「タロットや占いは自由でいいんですよ」と。
これから占いを学ぼうとする人。
本を読んでの独学だったり、誰かに師事を仰いだり、
またはただ単にこのカードの意味を知りたくて、この場を訪れた方もいるとは思いますが
この考えこそが起源にして頂点。ルーツであるべきと私は思います。
それこそ解釈や占い方、手順、ルーティン、意味そのものだって人や本によって違ったりしますからね。
何が正解かを求めるものではないと、このカードはその身をもって教えてくれています。
カードの絵柄を読み解いていくと、その意味が少しずつ見えてきます。
断崖絶壁を上を見ながら歩く青年。
彼の足元には、このままじゃ危ねえワン、と警告する犬。
しかしそれすらも気にかけず、一歩踏み出そうとしている状況。
たとえ足を踏み外して落下したとしても、それもまた自分の人生。
失敗でも間違いでもなく、そこからまた歩み始めればよい、といったような底抜けな明るさを感じます。
人は彼を「愚か者」と呼ぶかもしれませんが、愚かでなければ見えない景色も、確かに存在するということです。
本当にこのカードには、占いやタロットがなんたるものなのか、その全てが詰まっています。
対応する天体も太陽だったり月だったり天王星だったり地球だったりと、これもまあ様々な説が。
まさにこのカードの意味する通り、型にはまらない存在ということなのかもしれません。
ここまでの説明で分かる通り、このカードにはキーワード的なものとして、「自由」「型破り」などの見方があります。
正位置:自由、無邪気、無垢、無限の可能性、天才6
逆位置:軽率、向う見ず、注意力散漫、先が見えない
ワンオラクル:服装はラフでいい、楽に行こう、今日はガンダムSEEDを視よう等
このあたりがメジャーな解釈でしょうか。
どうすべき、でこのカードが出た場合は、正逆によって、もっと自由に、楽にいけ、みたいな感じか、
自由すぎ慎重になれ、足元注意、みたいな感じで考えていきます。
願望や潜在意識で出てきた場合は、その人は自由を求めている、なんて解釈をするときも。
いずれにしても、愚者の旅路は始まりすらしていない状況です。
これから世界を知るために様々な経験をしていくことになりますので、躓いた時や、壁にぶち当たったときこそ、この「自由」を思い出してもらえればと思います。
原点回帰ってやつですね。
占うときに気を付けるべきことは…というかそもそも、自由でいいというのは、絵柄を見て最初に思ったことでもなんでもいいというのが私の考えですので、正位置、逆位置の配置関係と、キーワードだけは忘れずに、自由に自分の状況を当てはめてみましょう。
もしそれでもわからなかった場合や、解釈が難しかった場合は、それを深読みし、整理し、カードの代弁者として発信していくのがプロの占術士の役割で、私のお仕事だと思っていますので、お気軽にご依頼ください。
というわけで、今回は出現すると断崖絶壁に行きたくなるカード第一位の「0~愚者~」のご紹介でした。
次回は始まりの準備が整った創造のカードです。