偉人の名言、格言は、人生の主人公になるために必要な要素が詰まっています。
時には勇気づけられ、時には自分を変えるきっかけになることも。
偉人に学ぶ、今回はこの格言です。
「生き残った種というのは、最も強かった訳ではない。また、最も賢かった訳でもない。変化に対する適応能力が高かったのである。」
チャールズ・ロバート・ダーウィン(Charles Robert Darwin ([tʃɑːlz 'dɑː.wɪn]), 1809年2月12日 - 1882年4月19日)は、イギリスの自然科学者。卓越した地質学者・生物学者で、種の形成理論を構築し進化生物学を発表した。全ての生物種が共通の祖先から長い時間をかけて、彼が自然選択と呼んだプロセスを通して進化したことを明らかにした。進化の事実は存命中に科学界と一般大衆に受け入れられた一方で、自然選択の理論が進化の主要な原動力と見なされるようになったのは1930年代であり、自然選択説は現在でも進化生物学の基盤の一つである。また彼の科学的な発見は修正を施されながら生物多様性に一貫した理論的説明を与えながら、現代生物学の基盤をなしている。
チャールズ・ダーウィン
言わずと知れた『進化論』のダーウィンです。
実を言うとこの名言は、彼自身が発した言葉ではないという説もあります。
- 後の世の学者が進化論の考えを反映した言葉
- それが政治のために引用されて有名になった
という流れで、もともとのダーウィンの考えとはちょっと違う流れで現世に伝わってきています。
ダーウィンという人物は生物学者として見られる傾向にありますが、
実際は地質学者であり、晩年まで研究者であり探求者でした。
彼がその人生で歩んだ歴史こそが、学ぶべき偉人の姿です。
彼の人生に興味がある人は是非Wikipediaをご覧ください。
ダーウィンが本当に伝えたかった事
では、ダーウィンが本当に伝えたかったことや考えを整理しましょう。
環境に適合するため徐々に進化していったのではない
まずダーウィンは生物の進化に『目的』はなく、偶然の『結果』にすぎないと考えました。
環境に適合しようと目的を掲げて進化していったわけではなく、
「たまたま突然変異によって親とは違う形質の子が生まれる』
そしてその個体が淘汰されずに生き残ることによって、進化が起こると考えたのです。
現在の研究では、遺伝子のコピーミスによって突然変異が起こることがわかっています。
『ミス』なので、そこに生物的な進化の目的はありません。
いつ起こるかわからない偶然によって、親とは少し違う形質の子が生まれるのです。
当然のことながら、突然変異の子は生き残りにくいでしょう。
しかし中には、環境に適合して生き残り子孫を残す個体もいます。
そうして突然変異により生じた『特徴』が次世代へと受け継がれます。
そしてそれを何世代も重ねていくと、やがて祖先とは『サル』と『ヒト』くらい違う形質になるでしょう。
その違いが大きくなり、もともとの祖先種とは交配できなくなった時点で、『新種』と見なすわけです。
したがって、生物が目的や方向性をもって進化したのは結果論となります。
環境に適応するために進化をしたのではなく、突然変異で生まれた形質が環境に合っていた。
環境が、突然変異を与えたというのがダーウィンの進化論の真意です。
変化を受け入れる=生き残るために必要だった
ゆっくりと環境に適応した説の場合は、何世代も経験値を繰り越すようなもの。
いわゆる強くてニューゲームを繰り返している状態なので、2週目以降はほぼ努力が必要ありません。
ですがダーウィンの考えである突然変異の場合は、環境に適合するには並々ならぬ努力が必要でしょう。
たとえば、キリンにしたって一番最初に生まれた突然変異体は明らかなハンディキャップを抱えています。
急に自分だけ首が長い状態ですからね。
それはそれは驚いたことでしょう。
自分の親も含めて仲間たちは地面の草や低木の葉を主食にしています。
そんな仲間たちと同じ生き方をしていたら、生存競争に負けて子孫を残すことはできません。
そんな突然変異体が生き残れたのは、仲間たちと異なる身体的特徴を生かそうと努力したからです。
仲間たちには届かない高い木の葉などを食べることにすれば、有利と不利はなくなります。
キリンの祖先に感情があったなら、それは『超ポジティブシンキング』だったことは間違いないでしょう。
仲間より首が長いと気付いた時点で
「なんで仲間と違うんだ」
「こんな身体じゃ無理だ」
「なんてついてないんだ。親を恨む」
そうやって諦めたりマイナス思考だったら、進化は起きなかったでしょう。
そのハンディキャップを自らの『特徴・武器』と考えて生かす道を模索し続けたからこそ、キリンはキリンになったのです。
キリンの祖先も、自分の首が長いことを
「しゃーない!切り替えよう!」
と受け入れて、今いる環境で必死に努力をした結果、キリンとして生きることになりました。
ダーウィンが伝えたかった事
自分の変化を環境に委ねてはいけない
環境に適応するために自らが変わっていく
おわりに
「自分の生き方は自分で決めろ」
などと簡単に言いますが、現実はなかなかそうもいきません。
キリンの祖先だってそもそも自分で首を長くしようと思ったわけではないでしょう。
たまたまそんな体に生まれてしまっただけなのです。
そのうえで、周囲に高い木がたまたまあったから、その体を活かせたという『運』もあったように思えます。
ダーウィンにとっての進化とは、そういうものです。
今いる環境が望んでいないものだとしても、適応していくことができれば進化できる。
そんな風に考えさせられる格言の紹介でした。
以上です!
ここまで読んでくれてありがとうございました!