この世の全てを見透かす真理の瞳
知性と理性のカード。それがこの女教皇です。
もうこの見た目からして落ち着いてそうですよね。知的な委員長みたいな感じがします。
「世界」へと至る旅路は、このⅡ番目の時点で、この世の全てを知ってしまう状態になるわけです。
果たしてそこで感じるのは絶望か、希望か。
キーワードは「精神」
なんだかふわっとしていますね。
このカードは深い感受性や受動性、ストレスなどを示すのですが、それらを内包した全ての意味として、「精神」という言葉を使います。
女教皇が手にしているのは、この世の全てが書かれているユダヤの律法書TORAと呼ばれる巻物です。
あらゆる知識と理を手にしたときに、人はそれを簡単には明かしません。大切に隠し、その知識を有効活用しようとするでしょう。
そもそもが陰と陽、光と闇、男女、そして絶望と希望だったり、2極を示すⅡを象徴するカードなので、愚者、魔術師と一人きりの状態から、始めて自分以外の誰かと出会い、悩みを知ることになる、という流れで考えるといいかもしれません。
占うときに出現した場合は、その精神をどのように扱えているかで状況を判断します。
正位置では、その知性や判断力を充分に活用できている、冷静なジャッジをくだせる、勉強や仕事に関して集中して取組むことができ、成果も上がる、等
逆位置は、ストレス全般に注意、頭が働きすぎて他者の欠点が見えてしまう、配慮に欠けた言動、等
いずれにしろ、相手の価値も悩みも、いいところも欠点も全て知り尽くした上で、受け入れることができる、というカードです。
読み解くときは、冷静な判断力が問われる状況をその人が乗り切れるかどうか、または乗り切るために必要なことそのものだったりしますので、それを正逆で判断を。
潜在意識など、目に見えない状況を指すときに現れたら、ストレスを感じない様にするのが良い、といったようなアドバイスや、まずは心のケアを優先すべきときもとれます。
人物で出た場合は、いつも冷静な判断をしてくれる人がキーパーソンとなります。
ワンオラクル:頭が冴えるので、積極的に発言を。恋愛は相手の嫌な面を知るかも、今日は千早の曲で癒されよう、等
蒼の優しさと厳しさを内包した月をも従えるカードなので、冷静な判断で占術の幅を広げていきましょう。
というわけで、出現するとアカシックレコードに到達した気分になるカード第一位の「Ⅱ~女教皇~」でした。
次回は、美と豊穣の女神である、愛のカードです。