
人は誰しも、無限の可能性を秘めて誕生する
なんて、どこかのRPGのキャッチコピーにありそうなことを主体にしているのがこのカード。
0の愚者が、無垢の状態で始まり未満だとすると、このカードはスタートラインに立った状態をイメージしてもらえればわかりやすいでしょうか。
そろそろ始めるかあ、と、腰を上げ荷をほどき現れたのは、この世の理を示す四元素の象徴たる
「ワンド(杖)」「ペンタクルス(金貨)」「ソード(剣)」「カップ(聖杯)」
タロットに触っていると、何万回と目にする4種のスートの原型です。
いきなりスタートを切ったのにも関わらず、全てが整っているとは、なんと用意周到なのでしょうか。
何が起こっても乗り切る想像力と創造力、そして行動力までもが備わっているように思えます。
そのくらい、このカードは可能性に満ちています。
キーワードは「創造」
自由を経て、人は何かを生み出すことに成功します。
そこにあるのは無限の可能性。彼の頭上にはレミニスカートと呼ばれる∞のマークが。
インフィニティ、メビウスの環など、呼び方は色々ありますが、意味は無限、永遠といったようなもののシンボルです。
このカードはこれだけでもう、パワーがビンビン感じられますよね。
簡単にわかるだけで、
- 天と地を指さす右手と左手
- 腰に巻かれているウロボロス
- レミニスカート
- この世界を司る四大元素の道具類
- それらを自由自在に操る「魔術師」
と、これらがこのタロットには詰まっています。
どうですかぁ? ワクワクしませんかぁ?
タロットを世に広めたのが「魔術結社」である「黄金の夜明け団<ゴールデンドーン>」というのもあり、とても多くの感情、感傷、思い入れ、その他諸々をこのカードには感じざるをえません。
占術的には、前述のように
「可能性」「万能感」「スタートライン」「準備万端」「インスピレーション」
など、非常にポジティブな意味が正位置では読み取れます。
逆位置になると、
「見切り発車」「準備不足」「なにもかも不十分」「都合よく利用される」
など、これもまた非常にネガティブな面が強調されますが、アドバイスとしてはあと一歩のところまできていると読むことも。
読み解く時のポイントは、キーワードの創造にこだわりすぎないこと。
クリエイティブな状況は見て取れますが、出現した位置によって「誰が」「どうして」
「準備万端」or「準備不足」で、このままだと「どうなる」のかまで等、しっかりと前後を見てあげるのがポイントです。
潜在意識や願望の部分に出てきていると、「準備万端だから動きたい」といったような心の葛藤を写すこともあります。
ワンオラクル:できることは始めてOK、出かける前に忘れ物がないか確認、今日のジョブは黒魔導士でいこう、など。
無限の可能性を秘めたカードなので、解釈も狭めず、多くの可能性に目を向けてみましょう。
というわけで、今回は出現するとFFがやりたくなるカード第一位の「Ⅰ~魔術師~」のご紹介でした。
次回は、全ての理を知ることが許されたとある女性のカードです。